春のマイル王者を決める安田記念には、2頭の海外馬(香港馬):コンテントメント、ビューティーオンリーが参戦します。
今回は、2頭の海外馬を様々な角度から分析・考察してきます!!
17年安田記念参戦の海外馬2頭の分析
海外馬の日本での成績
海外馬の成績
馬個別で考えていく前に、海外馬が日本競馬に参戦した際の成績を見ていきましょう(いらない人は飛ばしてもよいと思います)。
※2010年~のデータ参照。
[5-2-2-61]勝率7.1%、複勝率12.9%、単勝回収値104円、複勝回収値66円
「そこそこ」といった印象でしょうか(笑)?
悪くはないみたいです。
馬場(芝・ダート・障害)別でみてみると、
障害は13年中山グランドジャンプの8人気1着ブラックステアマウンテン。回収率はそれで跳ね上がっているみたいです。
安田記念は芝のレースなので、以降は芝のレースに絞って見ていきます。
芝レース成績
距離別でみてみると、顕著な傾向が出ます。
1200mは15年高松宮記念1着エアロヴェロシティ・10年スプリンターズS1着ウルトラファンタジーなど、スプリント王国である香港馬の活躍が目立ちます。
2200mはエリザベス女王杯連覇のスノーフェアリー。2400m(ジャパンカップ)は30頭出走して馬券内ゼロ。
今回の1600mは11年マイルCS4人気3着のサプレザのみであとは馬券圏外。
マイル戦では日本馬に分がありそう、というのがざっと見の印象です。
コンテントメント
それでは今回参戦の2頭をそれぞれ詳しく見ていきます。まずはコンテントメント。
基本情報
-基本情報-
・セン馬・7歳・栗毛
・ここまで…29戦10勝
・ J.サイズ調教師(香港)、J.モレイラ騎手(!)
-主な勝ち鞍-
・17年チャンピオンズマイル(GI)1着
・16年クイーンズシルバージュビリーカップ(長い!)(GI)1着
-日本馬との対戦成績-
・2015/12/13 香港マイル5着(モーリス1着、0.4秒差)
・2016/06/05 安田記念 12着(モーリス1着、1.3秒差)
・2016/12/11 香港マイル4着(ロゴタイプ5着など、ロゴと同タイム)
近走
・7走前:香港マイル(GI)4着
1着 ビューティーオンリー
4着 コンテントメント
5着 ロゴタイプ
7着 サトノアラジン
外目3番手を追走し、見せ場たっぷりの4着。
・2走前:チェアマンズトロフィー(GII)6着
2着 ビューティーオンリー
6着 コンテントメント
逃げて6着。
・前走:チャンピオンズマイル(GI)1着
1着 コンテントメント
2着 ビューティーオンリー
ここまで同じく参戦予定のビューティーオンリーの後塵を拝してきましたが、前走でようやく先着・久々のGI勝利。
騎手
海外馬は圧倒的にデータ不足ですが、騎手(の日本での成績)は分析が可能です。
コンテントメントの騎手は……モレイラ!!
・過去成績
[24-17-8-30]勝率30.4%、複勝率62.0%、単勝回収値133円、複勝回収値95円!
とにかくやばい! さすがマジックマン!
何がすごいって、(全部すごいけど)単勝回収値が100を超える勝負強さと複勝率62%の安定感(cf.17年の騎手リーディング:デムーロ騎手の今年の複勝率が約50%。そもそもJRAレースでの1番人気の複勝率が60%にぎりぎり届かないくらい)。
1番人気買うよりモレイラ騎手騎乗の方が安定的に馬券になるという異常さ。
モレイラ騎手1番人気騎乗時成績→[13-10-3-4]勝率43.3%、連対率76.7%、複勝率86.7%、単勝回収値92円、複勝回収値105円!
(周知でしょうが、)モレイラ騎乗は明らかなプラス材料でしょう。
しかも、近1年半はプレブル騎手が継続騎乗、からのモレイラ騎手、はポテンシャルをさらに引き出す可能性まで考えられます。
まとめ
・近走先行していることは(現在の前有利な東京芝的に)プラス材料と思われる。
・ビューティーオンリー比較では、負けが多いものの前走で勝利と、上向き調子な印象も受ける。
・モレイラ騎乗は明らかにプラス。しかも乗り替わりでのモレイラで今までに見せなかった能力発揮も有り得る。
ビューティーオンリー
基本情報
-基本情報-
・セン馬・6歳・鹿毛
・ここまで…32戦10勝
・ A.クルーズ調教師(香港)、Z.パートン騎手
-主な勝ち鞍-
・16年香港マイル(GI)1着
・15年香港クラシックマイル(GI)1着
-日本馬との対戦成績-
・2015/12/13 香港カップ8着(エイシンヒカリ1着、1.2秒差)
・2016/12/11 香港マイル1着(ロゴタイプ5着など、ロゴより-0.2秒差)
近走
・5走前:香港マイル(GI)1着
1着 ビューティーオンリー
4着 コンテントメント
5着 ロゴタイプ
7着 サトノアラジン
3コーナー途中から加速していき、ゴール前で見事な差し切り勝ち。
・3走前:スチュワーズカップ(GI)5着
4着 コンテントメント
5着 ビューティーオンリー
前走(2000mのスローペース)の影響もあってか行き脚がつかずに普段よりやや後ろ目に位置し、大外をぶん回し届かずの4着。コンテントメントはこの時逃げて4着。
・2走前:チェアマンズトロフィー(GII)2着
・前走:チャンピオンズマイル(GI)2着
は、コンテントメントと共通。
騎手
ビューティーオンリーの鞍上はザカリー・パートン騎手。
・過去成績
[19-7-10-70]勝率17.9%、複勝率34.0%、単回値167円、複回値90円。
パートンもなかなかのもの。
香港騎手リーディングではモレイラに次ぐ2位。2015年高松宮記念をエアロヴェロシティで制している(日本GI勝ちがある)点ではモレイラより上?っちゃ上です。
12年のWSJSでは他の凄腕騎手を抑えて優勝。14年にアドマイヤラクティが海外GI(コーフィールドカップ)を勝った際の鞍上でもあります。
(モレイラは差がなかったので取り上げませんでしたが、)パートン騎手は芝・ダートの成績差がかなり大きいことが特徴みたいです。
芝の単勝回収値が246円(笑)。データ掲載はしませんが、人気薄に乗った際に能力を出させる騎乗ができる印象です。
まとめ
・コンテントメント比較では、やや能力が上に見える。
・昨年の香港マイル:1着で能力は証明している印象。あとはそれを日本で出せるか、が焦点になりそう。
・戦法が大外ぶん回しなのは、正直、どうなのよ?と思う現在の東京芝の馬場状態。
・パートン騎手の人気薄を走らせる騎乗術がどう出るのか…?
全体まとめ
(この記事内には未登場ですが、香港マイル一線級の)ヘレンパラゴン、ラッパードラゴン、エイブルフレンド(、と時々ワーザー)らと並べてそん色ない2頭。昨年の香港マイルで日本馬(ロゴタイプ5着、ネオリアリズム9着、サトノアラジン7着)とのレベルの差を見せつけただけに、単純な能力比較では通用しても全くおかしくはない、というのがこの記事を書いていての第一印象です。
というか、マイル路線は香港の方が層が厚いことを考えれば、地肩の強さはこの2頭の方が上では?とすら、個人的には感じます。あとはアウェーでどれだけ走れるか、だと思います。
某有名競馬週刊誌Bの本紙予想家が同2頭に無印、某有名競馬サイトNの予想オッズでは9・10番人気であることを鑑みると、触手を伸ばしたくなります。
以上、安田記念出走の海外馬2頭情報まとめでした!
競馬中毒者の祭典では、社畜鳥による安田記念のデータ傾向↓
天皇(私)による東京芝1600mのデータ分析記事↓
があります。ぜひ参考にしてくださいね~~
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