予想オッズ 京都競馬場 京都記念 出走予定馬 重賞傾向とデータ

2018年京都記念(GII)の出走予定馬紹介と予想オッズ

 

2週前出走予定馬

(※2018/1/21時点)
 

馬名 騎手 性齢 厩舎
アクションスター ○○ 牡8 (栗)音無秀孝
アルアイン 川田 牡4 (栗)池江泰寿
アングライフェン ○○ 牡6 (栗)安田隆行
クリンチャー 藤岡佑 牡4 (栗)宮本博
クロコスミア ○○ 牝5 (栗)西浦勝一
ディアドラ 岩田 牝4 (栗)橋田満
ミッキーロケット 和田 牡5 (栗)音無秀孝
モズカッチャン M.デムーロ 牝4 (栗)鮫島一歩
ヤマカツライデン ○○ 牡6 (栗)池添兼雄
レイデオロ バルジュー 牡4 (美)藤沢和雄

 

有力馬紹介

レイデオロ

 言わずと知れた、昨年のダービー馬。

 昨秋は、神戸新聞杯からの始動。3歳クラシック3冠目:菊花賞のメインステップレースだが、(菊花賞ではなく)ジャパンC出走を明言したうえで、敢えての出走。好位追走から直線で抜け出し、後続を寄せ付けない横綱競馬を見せた。

 次走のジャパンCでは、昨年の年度代表馬キタサンブラックに次ぐ2番人気に推される。スタートで両隣に挟まれるロスがありながらも、道中をインコースで無難にやり過ごしつつ4コーナーから徐々に外へと進路を移し、直線でスパート。結果的に上がり最速を繰り出したものの、自身よりさらにインコースで脚を溜めていた伏兵シュヴァルグランには及ばず無念の2着となった。

 秋2戦(という少ない消化数で終えたことについて)は、厩舎らしい判断で、特段大きな怪我や爆弾を抱えてのものではないであろう。藤沢厩舎は、過去にはゼンノロブロイやシンボリクリスエスという、(3歳時には出走をセーブし)4歳秋でピークを迎える馬を育成しているノウハウもある。

 次走はドバイシーマクラシックを予定しており、このレースは位置づけ的にはあくまでもステップ。しかし、いずれの休み明けも重めでの出走などはなく、9割方の能力を出すことが出来れば、(世代レベル高い中での)ダービー1着・ジャパンC2着の実績を持って最上位評価を下すことが可能だろう。

 この馬の最大の長所は、(ダービーにて見せた、向こう正面早仕掛けからの"超")持続力。サンデーサイレンスの血(=切れ味身上)を持たない同馬にとって、なくてはならない特徴を、尋常ではないレベルで持ち合わせている。
 京都芝外回りコースは、3コーナー付近に位置する下り坂の影響で、持続的なラップを踏み続けることが要求される。瞬間的な切れ味より、3コーナーからの持続的な伸び脚が求められる点では、(理屈の上で)京都コースは歓迎。

 ゼンノロブロイ・シンボリクリスエス級の活躍を(同じく4歳になる)今年に見せるのであれば、着順ではなく、(1着の上での)勝ち方にも注目したいところだ。

 最大の懸念点は、その鞍上。1/27に主戦のルメール騎手が騎乗停止となり、同馬への騎乗が不可能になってしまった。その日のうちに決まった鞍上は、スキンヘッドでおなじみのD.バルジュー騎手。特段ヘタという印象もないが、さして強調する点もない。初コンタクトでレイデオロの能力をしっかり発揮することができるのか。

前走: ジャパンC …2着/1枠2番

 

アルアイン

昨年の皐月賞馬。

 レイデオロ同様にこの馬も昨秋は2度の出走。2走前のセントライト記念では、この馬の勝ちパターンである早め先頭から抜け出しを図るも、ミッキースワローの外一気強襲を食らい、2着。

 前走菊花賞は、(昭和初期まで遡るレベルの走破時計決着となった)極悪馬場にて2番人気に推されるも7着。正直この菊花賞は能力の測定には使えないので、負けたことによるマイナス評価は必要ない。というより評価対象としない方がいい。
 というのも、菊花賞出走メンバーの次走成績(下記)が良い証拠になっている。(菊花賞の次の一戦・芝レースに限る。菊花賞後出走がない馬は未記載)

着順 馬名 次走名 着順
1着 キセキ 香港ヴァーズ 9着
3着 ポポカテペトル 1600万特別 14着
4着 マイネルヴンシュ 1600万特別 7着
5着 ダンビュライト 1600万特別 1着
6着 ミッキースワロー AJCC 2着
8着 クリノヤマトノオー 1600万特別 2着
10着 サトノクロニクル チャレンジC 1着
11着 サトノアーサー リゲルS 2着
12着 ブレスジャーニー チャレンジC 3着

 菊花賞で好走している馬は、軒並み次走で凡走。逆に菊花賞で凡走した馬は、その次走で必ず好走しており、現時点で馬券圏内率100%を記録している。
 泥んこ馬場で激走したということから、「特殊な泥んこ馬場適性がある分、相対的に通常馬場が向いていない」「以上にタフな馬場で激走したことで疲れを溜めてしまい反動で凡走」という大きく2点の推測が成り立つ。
 その上で"7着"は、むしろプラス評価でよいのではないかとも考えられるところ。

 この出走予定馬記事でアルアインを紹介する度に書いていることだが、この馬は良い意味でのディープインパクト産駒"らしさ"がない。平均的ディープインパクト産駒は、『小柄・差し馬・晩成』的特徴を持つものだが、この馬は見事に逆を行っている。これはひとえに、母系の影響が強く出ているからだと考えられる。
 並みの馬なら、それら父系の長所と母系の長所それぞれを互いに打ち消し合って凡馬になるが、募集価格1億の馬らしくそれぞれが高いレベルで維持され、寧ろすべて長所としている感もある。

 この馬はかなり早い段階から戦法が決まっており、先行して粘り込む競馬以外をほとんどしていない。しかし、競馬のセオリー的戦法でもあるので、この戦法自体変える必要はないだろう。(蛇足だが、この手の基本に則ったタイプ馬は勝ち切れないシルバーコレクターに成る可能性を多分に秘めているので、いずれ脚質変更の必要性が出てくることが想定されるが、、それはまだ先の話。)

 京都芝は、(レイデオロで前述のとおり、持続的なラップを踏むことになるため)その特質上、先行馬が有利になりやすいため、この馬向きではある。器的な問題でも、世代レベルの高さが目立つ現4歳世代戦にて皐月賞制覇、ダービー5着という点で、足りていないということはあるまい。

 鞍上は川田にスイッチ予定。川田騎手自身、昨年の朝日杯FSのダノンプレミアム然り、08年皐月賞のキャプテントゥーレ・10年菊花賞ビッグウィーク然り、先行から抜け出しての勝利は数多く、得意としている感がある。レイデオロと脚質的に被らない点でも、その対応筆頭格と考えてよいだろう。

前走:菊花賞…7着/8枠16番

 

モズカッチャン

 昨年のエリザベス女王杯馬。オークス2着、秋華賞3着と来て、古馬初対戦となる同レースで、初のGI勝利を収めた。

 同馬のこれまでの戦績を振り返ると、面白いように『距離延長好き』がわかる。(距離延長向きというより、純粋に距離長いほうがよいだけの可能性も十分にあるが。)
 昨春は1800mを勝利後、2000mのフローラSを勝利し、2400mのオークスを2着。
 昨秋は、1800mのローズSを7着凡走し、2000mの秋華賞を3着、2200mのエリザベス女王杯を制覇。
 このレースは、前走同様の2200m。距離延長ではないが、短縮でもない分マイナス評価は必要ない。

 個人的には、器用さがこの馬の強みであると考えていて、オークス2着時・エリザベス女王杯1着時は内枠を活かした競馬。秋華賞3着時は、悪馬場を捲って持続力を活かす競馬という、割と逆方向の競馬でいずれも結果を残しているように、牝馬にしては珍しいタイプ。
 ハービンジャー産駒には不器用なタイプが多く、その短所を長所として持てている点がこの馬の地力の高さを示す一面とも言えよう。

ハービンジャー産駒データ分析記事はこちらをご参照のこと!

ハービンジャー産駒のデータ分析からわかる特徴!

 減点材料を軽く捻り出すなら、鞍上のこと。当時は、鞍上ミルコ・デムーロ騎手のGI連続3着以内の連チャン中。勢いだけでなく、やや差し馬気味だったこの馬を先行させる(しかも、内追走・先行馬有利になる決着傾向を前もって予測していたかの如き)神騎乗。そんな頻繁に神騎乗され続けても困るし、実際そんなもんでもないはず…。エリザベス女王杯は120%を出し切ってのものとみるのが妥当だ。

前走:エリザベス女王杯…1着/3枠5番

 

ディアドラ

 昨年の秋華賞馬。

 その秋華賞では、出遅れて1コーナーを15番手追走。3・4コーナーで下がってくる先行馬達をルメール騎手が上手に捌きながら進出していき、直線では徐々に外に出しつつスパートし、最後50mほどで前を捉えて、2着に1.1/4差をつける快勝を決めた。

 無数に存在する中でもその進路以外に勝機は無かったであろうルメール騎手のこの手綱さばきは、昨年全体での神騎乗TOP3に入るであろうクラスの名騎乗。そのせいもあってか、次走のエリザベス女王杯(岩田騎手騎乗)は見せ場なく12着に敗退している。

 新馬戦を除いた14戦いずれもで、上がり3位以内を計測しており、同じハービンジャー産駒のモズカッチャンとは異なる差しタイプの馬(ハービンジャー産駒らしいのはこっち)。内枠先行馬ワンツーのエリザベス女王杯は、その時点で不向きであったとも考えられる。

 このレースでの鞍上は、再びの岩田騎手。秋華賞1着に導いたルメール騎手の印象が強く、鞍上を不安視したくなるイメージを抱きやすいところだが、岩田騎手とのコンビでは[3-1-0-3]と、割かし好相性。重賞初制覇となった紫苑Sは同コンビによるものである。

 器用なタイプではないので、大箱な京都芝外回りは大歓迎。有力他馬はそこまでこの舞台を味方に付けられそうな印象がないため、相対的に見れば風向きは良い。

 器用ではないタイプは、晩成タイプである傾向が比較的強いため、この数か月の休みでどこまで成長できているのか。そして牡馬一線級を相手に伍して戦えるのかが焦点となろう。

 次走は、選出されればドバイターフを予定。選出ボーダーぎりぎりな同馬にとっては、2着は最低必要であろう。

前走:エリザベス女王杯…12着/6枠11番

 

クリンチャー

 前走の泥んこ馬場での菊花賞で惜しくも2着に敗退。

 個人的には、その菊花賞でこの馬(10番人気)を本命とし、3着ポポカテペトル(14番人気)も△扱いとしていたにも関わらず、1円も当たらないという、昨年イチ吐気のする外し方をしたため、あまり好きではない。が、父ディープスカイ、母父ブライアンズタイムという異常な渋さは大好きなタイプ。今の中距離芝王道路線でこの手のタイプがいるだけで、ありがたいところだ。

 元々年末の有馬記念を目標に調整を進めていたが、泥んこ馬場激走による疲れが抜けず出走回避。改めてターゲットをこのレースに定めてきた。

 前走菊花賞好走馬は、アルアインにて前述のとおり、凡走するのが過去からの類推。前走"菊花賞2着"を額面通り評価するのは少し危険なにおいがする。

 適性的な観点を考えるなら、(以前の出走馬紹介時にも述べているが)その渋さゆえ、超長距離(芝3000m~)か、ダート路線。ここでの適性はあまりないことが想定される。強いて挙げれば、菊花賞同様の泥んこ馬場になることで、その適正が活かせる場合くらいなものか。

前走:菊花賞…2着/2枠4番

 

クロコスミア

 (いきなりだが、)この馬とは異様に相性が悪く、(個人的)良いイメージがほとんどない。
(というのは置いておき、)前走のエリザベス女王杯は2番手追走から逃げ馬をやり過ごしてスローペースに落とし、最後に抜け出す和田騎手のレースコントロール能力が目立った1戦。上手に乗ったとはいえ、2着に粘ったことは素直に評価してもよいであろう。

 血統的に、父ステイゴールド、母父ボストンハーバーと来れば、ローカル小回り・持続力戦向きなイメージ。しかし実際のベストパフォーマンスは、ローズS(阪神芝外1800m)2着、府中牝馬S(東京芝1800m)1着、エリザベス女王杯(京都芝外2200m)2着等々、いずれも長い直線を粘ってのもの。
 小回りでもやれていないわけではないが、基本的に長い直線で粘れるタイプ。

 実はここまで言及した5頭はすべて現4歳馬。古馬筆頭は(おそらくは)この馬になるであろう想定だが、この馬に筆頭という印象は抱きにくい。現時点の逃げ想定はこの馬になりそうだが、実際に逃げることが出来れば(もしくは前走のようにうまく2番手でやり過ごすことが出来れば)、逃げ残りが頻発する、この京都芝外回りで、レイデオロ以下有力4歳馬達をアッと言わせる展開を想像することは、決して難しくない。

 次走については、ディアドラ同様に(選出されれば)ドバイターフを予定。上位着順が必要となりそうだ。

前走:エリザベス女王杯…2着/2枠4番

 

予想オッズ

(※競中独自の評価基準で算出しています)
 

馬名 予想オッズ
レイデオロ 2.4
アルアイン 3.8
モズカッチャン 6.4
ディアドラ 7.7
クロコスミア 11.9
クリンチャー 12.3
ミッキーロケット 17.4
ヤマカツライデン 44.6
アングライフェン 123.4
アクションスター 172.3

 

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